所得税法律教室・所得税の確定申告・年末調整支援室: 所得税法73条 医療費控除 |
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1. 所得税の確定申告により医療費控除を受けられる方は、医療費控除を受ける場合に記入する医療費の明細書に医療費の領収書一枚ごとに医療費の明細を記入して提出します。
2. 被相続人の死亡後に支払われた医療費は、被相続人が生前に支払ったものでないので被相続人の医療費控除の対象になりません。
3. なお、医療費を支出すべき事由が生じた時又は現実に支払った時の現況において、生計を一にする配偶者その他の親族である場合は、支払者の医療費控除の対象にすることができます。
4 平成29年1月1日から平成33年12月31日までの間のOTC医薬品の購入費について医療用医薬品から転用した一定の市販薬を購入した場合に、購入費用を所得控除する制度として特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例が適用できます。. |
■ 医療費控除・医療費控除の対象となる医療費・医療費控除の対象となる金額(所得控除) ■ |
(医療費控除)所得税法第73条 居住者が、各年において、自己又は自己と生計を一にする配偶者その他の親族に係る医療費を支払つた場合において、その年中に支払つた当該医療費の金額(保険金、損害賠償金その他これらに類するものにより補てんされる部分の金額を除く。)の合計額がその居住者のその年分の総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額の合計額の100分の5に相当する金額(当該金額が10万円を超える場合には、10万円)を超えるときは、その超える部分の金額(当該金額が200万円を超える場合には、200万円)を、その居住者のその年分の総所得金額、退職所得金額又は山林所得金額から控除する。
A 前項に規定する医療費とは、医師又は歯科医師による診療又は治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとして政令で定めるものをいう。
B 第1項の規定による控除は、医療費控除という。 |
1 医療費控除の概要
自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために医療費を支払った場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。これを医療費控除といいます。 |
2 医療費控除の対象となる医療費の要件
医療費控除の対象となる医療費の要件は、次の通りです。 (1) 納税者が、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。
(2) その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること。 |
3 医療費控除の対象となる金額について 医療費控除の対象となる金額は、次の式で計算した金額(最高で200万円)です。
(実際に支払った医療費の合計額−(1)の金額)−(2)の金額
(1) 保険金などで補てんされる金額
(例) 生命保険契約などで支給される入院費給付金や健康保険などで支給される高額療養費・家族療養費・出産育児一時金など
(注) 保険金などで補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きますので、引ききれない金額が生じた場合であっても他の医療費からは差し引きません。
(2) 10万円 (その年の総所得金額等(※)が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額) |
※ 総所得金額等とは、純損失、雑損失、その他各種損失の繰越控除後の総所得金額、特別控除前の分離課税の長(短)期譲渡所得の金額、株式等に係る譲渡所得等の金額、上場株式等に係る配当所得の金額、先物取引に係る雑所得等の金額、山林所得金額及び退職所得金額の合計額をいいます。 |
4 医療費控除を受けるための手続 医療費控除に関する事項を記載した確定申告書を所轄税務署長に対して提出してください。
医療費の支出を証明する書類、例えば領収書などについては、確定申告書に添付するか、確定申告書を提出する際に提示してください。
また、給与所得のある方は、このほかに給与所得の源泉徴収票(原本)も添付してください。 |
5 医療費控除の特例(セルフメディケーション税制)
健康の維持増進及び疾病の予防への取組として健康診査や予防接種、がん検診などの一定の取組を行う個人が、平成29年1月1日以降に、スイッチOTC医薬品(要指導医薬品及び一般用医薬品のうち、医療用から転用された医薬品)を購入した場合に、その購入費用について一定の金額の所得控除を受けることができます。これをセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)といいます。
医療費控除の特例の適用を受ける場合には、現行の医療費控除の適用を受けることができないことに注意が必要です。また、特定一般医薬品等購入費に係る領収書(特定一般用医薬品等に該当する者の金額が明らかにされているものに限ります。)のほか、その年中に一定の取組を行ったことを明らかにする書類を確定申告書に添付等する必要があります。
詳しくは税金の落とし穴blogの所得税の落とし穴に掲載しています、「特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例」を御覧下さい。
医療費控除の特例の対象となる要件は、次の通りです。
(1) 納税者が、自己又は自己と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。
(2) その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費であること。
(3) 特定一般用医薬品等の購入費であること。
(4) 健康の維持増進及び疾病の予防への取組として、健康診査・予防接種・がん検診等の一定の取組を行っている個人であること。
(5) 平成29年1月1日から平成33年12月31日までの間であること。 |
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