所得税法律教室・所得税の確定申告支援室: 不動産所得・不動産所得の金額・不動産所得の総合課税 |
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■■■ 不動産所得・不動産所得の金額・不動産所得の必要経費(所得税) ■■■
☆ 不動産収入を受け取ったときの所得税の課税について掲載しています。 |
(不動産所得)第26条 不動産所得とは、不動産、不動産の上に存する権利、船舶又は航空機(以下この項において「不動産等」という。)の貸付け(地上権又は永小作権の設定その他他人に不動産等を使用させることを含む。)による所得(事業所得又は譲渡所得に該当するものを除く。)をいう。
2 不動産所得の金額は、その年中の不動産所得に係る総収入金額から必要経費を控除した金額とする。 |
1 不動産所得の定義
不動産所得とは、次の(1)から(3)までの所得(事業所得又は譲渡所得に該当するものを除きます。)をいいます。
(1) 土地や建物などの不動産の貸付け
(2) 地上権など不動産の上に存する権利の設定及び貸付け
(3) 船舶や航空機の貸付け |
2 不動産所得の計算方法
不動産所得の金額は、次のように計算します。
総収入金額−必要経費=不動産所得の金額 |
(1) 総収入金額
総収入金額には、貸付けによる賃貸料収入のほかに、次のようなものも含まれます。
イ 名義書換料、承諾料、更新料又は頭金などの名目で受領するもの
ロ 敷金や保証金などのうち、返還を要しないもの
ハ 共益費などの名目で受け取る電気代、水道代や掃除代など |
2) 必要経費
必要経費とすることができるものは、不動産収入を得るために直接必要な費用のうち家事上の経費と明確に区分できるものであり、主なものとして貸付資産に係る次に掲げるものがあります。
イ 固定資産税 ロ 損害保険料 ハ 減価償却費 ニ 修繕費 ※ 建物の取得に係る負債の利子については、損益通算の対象となりますが、不動産所得の損失が生じており必要経費に算入された土地等の取得に係る負債利子がある場合には、損益通算の特例がありますのでご注意下さい。 |
3 修繕費と資本的支出の判定について
貸付けや事業の用に供している建物、建物附属設備、機械装置、車両運搬具、器具備品などの資産の修繕費で、通常の維持管理や修理のために支出されるものは必要経費になります。
しかし、一般に修繕費といわれるものでも資産の使用可能期間を延長させたり、資産の価額を増加させたりする部分の支出は資本的支出とされ、修繕費とは区別されます。
このような修繕費と資本的支出の区別は、修繕や改良という名目によるのではなく、その実質によって判定します。
したがって、次のような支出は原則として資本的支出になります。
1 建物の避難階段の取付けなど、物理的に付け加えた部分の金額
2 用途変更のための模様替えなど、改造又は改装に直接要した金額
3 機械の部分品を特に品質又は性能の高いものに取り替えた場合で、その取替えの金額のうち通常の取替えの金額を超える部分の金額 |
この資本的支出とされた金額は、事業所得や不動産所得の計算上、減価償却の方法により各年分の必要経費に算入します。
しかし、次に掲げる支出については、その支出を修繕費として所得金額の計算を行い確定申告をすれば、その年分の必要経費に算入することができます。
1 おおむね3年以内の期間を周期として行われる修理、改良などであるとき、又は一つの修理、改良などの金額が20万円未満のとき。
2 一つの修理、改良などの金額のうちに資本的支出か修繕費か不明の金額がある場合で、その資産の前年末の取得価額のおおむね10%相当額以下であるとき、又は一つの修理、改良などの金額が60万円未満のとき。 |
4 不動産所得の収入計上時期の原則
不動産を賃貸したことにより収受する家賃、地代、更新料などは、その金額を不動産所得の総収入金額に算入することとなりますが、その収入に計上すべき時期は、原則として次のとおりです。
@ 地代・家賃、共益費などは、その支払方法についての契約内容により原則として次のようになります。
(1) 契約や慣習などにより支払日が定められている場合は、その定められた支払日
(2) 支払日が定められていない場合は、実際に支払を受けた日
ただし、請求があったときに支払うべきものと定められているものは、その請求の日
(3) 賃貸借契約の存否の係争等(未払賃貸料の請求に関する係争を除きます。)に係る判決、和解等により
不動産の所有者等が受け取ることになった係争期間中の賃貸料相当額については、その判決、和解等の
あった日
注) 賃貸料の額に関する係争がある場合に、賃貸料の弁済のために供託された金額については、
(1)又は(2)に掲げる日
A 上記以外のもの
家屋又は土地を賃貸することにより一時に受け取る権利金や礼金は、貸し付ける資産の引渡しを必要とするものは引渡しのあった日、引渡しを必要としないものについては、契約の効力発生の日の収入に計上します。
このほか、名義書換料、承諾料、頭金などの名目で受け取るものについても同様です。
また、敷金や保証金は本来は預り金ですから、受け取っても収入にはなりませんが、返還を要しないものは、返還を要しないことが確定した日にその金額を収入に計上する必要があります。 |
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法令定義・用語の意義1 法令定義・用語の意義2 法令定義・用語の意義3 法令定義・用語の意義4
■所得控除 ■所得税額の計算順序 ■課税標準 ■収入金額 ■必要経費 ■取 得 費 |
※具体的な各種所得の金額や各所得控除につきましては、下記の表の中からお選び下さい。 |